子育てタクシー
子育てタクシーという乗り物を知ってますか。
「タクシーが、もっと身近に・もっと親切に・もっと子育てに理解があれば、子育て中の親の悩みの一部でも解消することが出来るのではないか」という考えから生まれた子育てを支援するタクシーのことです。
2004年7月、香川県のNPO法人「わははネット」が発案し、高松市内の花園タクシーが試験運行したのはじまりでした。
子育てタクシーは、「子育て中の親(主に母親)が育児に行き詰まった時や密室育児傾向にあるときに、電話一本で送迎用のタクシーと子育て情報を得ることができる」ことと「働く親への支援として、子ども一人での送迎(保育園や習い事など)にも子どもの目線にたったサービスを提供する」ことを趣旨として運営されています。
その辺を走っている普通のタクシーを利用して、子育てを支援するなんて、ナイスなアイデアですね。
実際、このアイデアは、平成17年度の「交通バリアフリー優秀大賞(交通エコロジーモビリティー財団:国土交通省外郭団体)」をいう賞を受賞しています。
さて、子育てタクシーは、具体的には次の4つのサービスを提供しています。
「かんがるーコース」 乳幼児と保護者が同乗する「ひよこコース」 お子さんが1人で乗る「ふくろうコース」 急なトラブル・夜中の移動などその他の見えないサービス大人だけでは問題がないことも、小さな子供を抱えていると、上手に解決できないことって多いですよね。
ひよこコースやふくろうコースは、近所にあればものすごく便利なサービスです。
特筆すべきは「見えないサービス」というサービスでしょう。
出産直前の妊婦さんの移動についても、応対しているんです。
子供に関するサービスを幅広く柔軟に捉えているからこそ、できることだと思います。
おばあちゃんのところに預けたお子さんを迎えにいくといったことはよくあります。
そんな場合には、ドライバーは相手先に対して身分を明確にしてからお子さんをタクシーに乗せます。
子供が一人だけで乗るときには、子供の不安を取り除くよう、気軽に話しかけるなどの配慮がなされます。
こうしたことも、保護者やお子さんの不安を取り除くという視点で行っているのですね。
小さなアイデアかはら始まった子育てタクシーは、賛同者が増えていきます。
やがて、「全国子育てタクシー協会http://kosodate-taxi.com/」が設立されました。
ところで、タクシーであれば誰もが子育てタクシーを名乗れるのでしょうか。
そうではありません。
子育てタクシーを名乗るには、この協会に加盟した上で、ドライバーは「子育てタクシードライバー養成講座」を受講していなければいけません。
「子育てタクシードライバー」として養成を受けた人が運転をするので、安心してお子さんを任せられるのがうれしいですね。
タクシーは年々サービスが向上しているとされていますが、子供に対して配慮に欠ける運転手がいるのも現実です。
もっともっと、子育てタクシーが広がっていくといいですね。
【子育てタクシー発案のきっかけ】
NPO法人わははネットは、子育て情報誌「おやこDEわはは」の発行(25000部/季刊)及び、携帯を利用した子育て情報配信サービスわははメール(登録会員2000名)、そして常設の子育て広場「わははひろば坂出・高松」二箇所(年間利用者のべ5000名)等、直接、子育て中の親御さんからの声を聞く機会が非常に多くあります。
その中で、ドアTOドアでの輸送サービスである、タクシーが、もっと身近に、もっと親切に、もっと子育てに理解があれば、子育て中の親の悩みの一部でも解消することが出来るのではないか?という気づきが多くあり、2004年7月に高松市内の花園タクシーさんと一ヶ月間試験運行を実施。
利用者からもドライバーからも非常によい反応があり、今後普及させていきたいと考えているそうです。
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